銀座も随分と様変わりをしている。
かつての銀座クラブのホステス達は、
他の繁華街のホステスとは違っていた。
彼女たちは、自分は銀座クラブのホステスなのだというプライドを持ち、
客もまた、銀座クラブで遊ぶ事は一流だと思っていた。
ホステスは一流の客をもてなすために、
身のこなしやマナーの勉強はもちろんの事、
日経新聞は必ず読み、客との会話が出来るよう、努力を重ねていた。
ところが、ここ何年間は、
ここは本当に銀座なのだろうか?と、首を傾げたくなるような
ホステスを見かける。
客もまた同様に、ただお金を持っているだけというような、
品性のない輩も増えている。
六本木のキャパクラ嬢のような衣装を身にまとったホステスが、
だらしない所作で客を送り出す姿を目の当たりにすると、
時代の流れとはいえ、何となく寂しい。
たまに、上品な着物を着て、凛とした姿で歩いているホステスもみかける。
そんな銀座ホステスを見ると、ホッとした気分になるのだが、
出来る事なら、終電には乗らずに、タクシーで帰る姿を見たい。
時代が変わろうとも、銀座ホステスの質と、
そこで遊ぶ客の質は、変わって欲しくない。
しかし、変わらずにあり続けるための、
お金の流れは、どこから生み出せば良いのだろうか。