プラセンタ事件

先日、何の連絡もなく遠方の実家から母がやってきた。

すべては一本の電話から始まった。

「今、そっちに向かっていて、あと1時間で駅に着くから
お迎えに来てちょうだい」と。

その日は友人と食事へ行く予定が入っていたが、
ドタキャンを余儀なくされ、しかも仕事中につき、
1時間後に迎えに行くことは不可能。

「駅前の喫茶店でお茶でも飲んで待っていて」と告げた。

仕事が終わり、気重な空気と共に駅前の喫茶店へ入り
店内を見渡すが、、、。母親らしき女性が見当たらない。

暫く見渡していると、遠くから笑顔で手をふる女性発見。

母だ。

最後に見た母は所謂50代半ばの女性だったはずが、
なんだか肌がピンピンして、背筋も伸び、いくつか若返った気がした。

母はその姿を私に見せたい一心でいきなりやってきた。

母曰く、プラセンタ効果だという。
プラセンタのサプリを服用し、プラセンタクリームを塗っているそうだ。

女性の友人からもプラセンタについては聞いたことがあったが、
そんなものが効果を出すなんて1ミリも信じていなかったが、
今回母の姿を目の当たりにして、その効果を確信した。

それにしても、予期せぬことだらけの一日だった。
これぞまさにプラセンタ事件である。